抗うつ剤のリスクと副作用のこと

25.November.2016

医師の立場から抗うつ剤はオススメできない。けれども──

西洋医学と薬は切っても切り離せません
精神医療も向精神薬、向精神病薬による治療がメインです​

そこではたして飲んでいる薬が安全なのか? 副作用があるのか?
そういう所が気になると思います。

僕もご多分に漏れずアダルトチルドレンとして生きてきました
自律神経失調症にもなりました
自律神経失調症にも当然のことながら治療を受けに行くと薬を出されます

しかし自律神経失調症の特効薬はありません
自律神経の乱れを直接治してくれる薬はないということです
つまり別の方向から自律神経のバランスが崩れているのが修復されるようにする薬を出されるということです
 
不安や緊張が極度に出てしまうのを冴えたり、薬の力を使って眠らせることで交感神経の働きを抑えたり、抗うつ剤を用いたりします
抗不安薬、睡眠薬、抗うつ剤を飲むことになるんだけど、どれも薬に依存しやすい種類のものです


最初はそれによって精神のバランスが整えられたらいいのだけど、依存が続くと副作用がひどくなっていきます
副作用に恐怖して薬を立つと離脱症状に苦しめられたりします

僕は抗うつ剤SSRIのパキシルの恐怖をよく知っていました
(知識だけですが)
だから、抗うつ薬だけは絶対に飲みたくなかったです
薬で脳の中枢神経を増やしたり抑え込んだりすること自体、私の治療観には相容れないものでしたし


それに自律神経失調症には特効薬がないため、薬を飲み続けていても埒が明かないとうこともあります
もっと根本的に治さないといけないわけです

僕はアダルトチルドレンでしたし、もともと父親からの感情的な抑圧を強いられてきたわけで、そこから治さないといつまでたっても自律神経失調症は治らないということになります

薬でもし自律神経失調症やうつ病など精神疾患が治ると思っているのならば、それは幻想だと言っておきたいです
抑え込んでいることに成功しているだけで、いつぶり返すがわからないことと薬がいつ効果が出なくなるか、副作用として牙を自分に向けてしまうかわからないということに留意して下さい


精神的にかなり参っていて、精神科に相談して薬をもらうけれど、常に依存性のこと副作用のことを頭に入れておくべきだと思います
ただし向精神薬の類はオススメはしないけれど必要なのも確かなんですね

だから取り扱う側の医師がもっとちゃんと薬のことを
説明した方がいいと思います
患者さんはどうしても薬を飲んで楽になりたい一心です
その思いを叶えるために医師は薬を安易に処方してしまいます

だけどそれはお互いにとって結局は良くないことなのかもしれません
精神疾患がどうしても薬でしか治せないという幻想がある限り、この問題はずっと続いていきそうです

私の自律神経失調症やアダルトチルドレンを解決に導いてくれたセラピストの岩波先生なら根本解決が誰よりも可能だと思います
そういう意味では大推薦なのですが、いかんせん一人の力では絶対数をこなすことは難しいわけです
今でも満員だからこれ以上はなおさら困難でしょう

だからもっと精神医療が薬の対症療法だけじゃなく、根本的なアプローチをした方がいいと思います
しかし言う易しで、根本的に治療できる医師はほとんどいません

残念です


僕は抗うつ剤に依存してしまう気持ちはよくわかります
人生はそううまく自分の思い通りにいかないもんです
もし僕が岩波さんに出会っていなかったら、自律神経失調症が長引き悪化して、うつ病になっていたのかもしれません
そうなったら他にどんな解決方法が残されていたでしょうか?

おそらく色々なことにもがきながらチャレンジしたと思います
でも結局根本的に克服できず、現状のつらさから抜け出すために抗うつ剤を服用していたのかもしれません
うまく薬をコントロールすればいいという大義名分を僕は作っていたでしょう

でもそううまくいかないのが現実のようです
抗うつ剤に依存して薬漬けになっている患者さんの数はかなりにのぼります
どれだけ社会的損失が発生しているのか……
欧米など先進国でもかなり深刻な問題のようです

こちらのブログを書かれている方は不眠症の段階で抗うつ剤に依存をしてしまい、うつ病に悪化してしまったそうです
私と同じ岩波先生の神経症克服プログラムで最終的に解決しましたが、向精神薬や医原病のことについての体験が書かれてあります
医師としても気をつけなければならないと思っています 


sunshinering at 01:44|PermalinkComments(2)