感情

16.Juli.2016

健康とストレス 不安と病気の連動…死への恐怖

お年を召されていくとそれまで健康だった人でも病気への不安が生じてきます
昔のように元気じゃなくなっていろいろな部位に負担を感じるからです

そして若いときには全く考えてこなかった『死』への恐怖、いや死への関心が湧き出てきます
 関心というのは自殺願望という意味じゃなく死を考える機会が増えてくるということです
そして死ぬまでは健康的に生きたい、死ぬときも安らかに眠りたいと思い始めます

そういう話を多くの患者さんやそのご家族から聞いてきました

ですが…死への不安が高まりすぎて死の恐怖と不安に取り憑かれる人がいます
死ぬことが恐怖で仕方がなくいつも健康のことばかり考えてしまいます

考えるならいいけれど下手をすると気に病むぐらい病気を恐れ死を恐れます

人間はいつか死んでしまうのに死ぬことが恐怖で受け入れられない
そういうことを考えてしまう



余命でいったらまだまだ何十年も生きられる健康体の人ですら
死ぬことへの不安障害が生じてしまうと寿命を縮めてしまう 
死ぬことへの恐怖は人間の一番強烈な感情です

だから「考え過ぎ」というアドバイスは効果がありません
死ぬことが怖いから安心なんて言葉で言い聞かせても無駄なこと


私の恩人に当たる岩波先生は『感情にはどんな理性も絶対にかなわない』と言います
ましてや死への恐怖にかなう理性なんて存在しない
怖いから怖い、不安だから不安
為す術がない!

だから必要以上に死へ不安が高まるとストレスにしかならない

普通は死ぬのが嫌だから節制したり健康的に生きようと自分を律するけれど
これでは自ら過剰にストレスを与えて健康を損なわせ死を近づかせてしまうものですが…



防衛本能は生きるために必要だけど過剰防衛は身を滅ぼします
僕らは死や病気や不安と言ったリスクを受け入れていかなければならない

覚悟を持って受け止めることができた人のみ安心してストレスなく生きられる
ひいては健康的に生きられる!

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